増え続けるネット炎上!書き込みする人は意外に少数

増え続けるネット炎上!書き込みする人は意外に少数

ネット利用が日常になって以降、耳にすることが多くなっている「炎上」というワード。
スマホ普及率の伸びが顕著な2010年を節目に急増しています。
2011年には年間400件以上の炎上が起こり、2014年には年に700件近い発生数が公表されているとか。
その後も減少することなくネット炎上は発生し、炎上から派生した「延焼」という言葉まで現れるようになっています。
「炎上」はもはや日常。誰にとっても他人事ではなく、うっかり巻き込まれないように知識装備しておく必要があるでしょう。
今、知っておくべき炎上の基本知識をまとめてみました。

顔の見えないコミュニケーション

匿名
インターネット界隈で起こる問題の根本にあるのは、匿名性という説があります。
ネットを使えば、誰でも自由に情報を発信することができ、世界中の不特定多数の人がそれを受け取る可能性をもっている。お互い会ったことがなく、どこの誰だか知らない人どうしでバーチャルなコミュニケーションが成立する
そこに、炎上が起こりえる条件があるというわけです。
顔が見えないまま(匿名性が保証されたうえで)、ひとりの個人が不特定多数に個人的な見解・意見(ポジティブなものもネガティブなものも)を発信できる環境がある以上、炎上はなくならないともいえます。
また、SNSの種類が増えるなかで、実名登録(Facebookなど)ものと、匿名登録(Twitterなど)ものでは炎上の発生率が大きく違うことがわかっています。

炎上が起こる4つの原因

炎
経済学者でネットメディア論に詳しい、山口真一氏によるとネット炎上が発生する理由が次の4つになるといいます。
1.(従来の批判集中と違って)拡散力が高い。ネットは、無料で迅速に伝達できる
2.情報発信の容易化。誰でも発信ができる
3.批判の可視化。追随的参加者を生む
4.サイバーカスケードの存在
※山口氏「ネット炎上の研究 http://www.glocom.ac.jp/wp-content/uploads/2016/04/20160510_Yamaguchi.pdf」より抜粋、転載。

インターネットが引き起こすサイバーカスケード

炎上が起こる原因の一つにあげられた、サイバーカスケードという現象。
アメリカの憲法学者キャス・サンスティーンが提唱したもので、集団極性化の一種。

集団極性化の一種とは

どういうことかというと、インターネットには同じ考えや思想、感覚、信条を有する人々を引き合わせて繋げやすいという特徴から、個々が持っていた意見が多角的に議論されることなく特定の方向に尖りやすいということ。
それは、SNSやブログ、掲示板などを通じて、特定の記事や人物、作品等に関する書き込み・称賛・批判・感想のなかから共感できる人を発見することで促される。
多くの人が集まるものであるほど、短時間で、似通った特徴を持った人どうしが結束し、一方で、意見の合わない異質な人々を非難し排除しようとする傾向が生まれる。
サイバーカスケードが生じると、多種多様な考えや意見が交換されることがなくなり、異なる意見を持った人を寄せ付けなくなっていく。
閉鎖的・排他的に傾いていく「サイバーカスケード」においては、特定の個人が不特定かつ非常に多数の者から集中攻撃を受けるという事態(いわゆるブログの「炎上」など)や、完全に誤っている情報であっても瞬時かつ大規模に伝播して受け入れられてしまう事態など、さまざまな危険性が指摘されている。

ネット炎上参加者はごく少数

ネット炎上
平成26年に調査会社を介して実施した約2万人へのアンケートを中心に「炎上を分析」して出版されたのが、ネット炎上の研究。田中氏・山口氏の共著になる。
研究で明らかになったのは、SNSなどへの書き込みを行うなどして「炎上」に参加した経験のある人はネット利用者全体のおよそ1.5%。そのうち1年以内の「現役参加者」に限るとさらに減少して、約0.5%になった。

しかも大半は、「ひどいな」等の感想程度をつぶやくくらいだったそうで、炎上当事者に対して直接攻撃を行う人の割合は0.00X%にまで下がるという見解が示された。
炎上事件に巻き込まれた人は、しばしば世界中から自分が攻撃されているような辛い思いをするが、実際には、数人から数十人くらいの少数がしつこく頻繁に攻撃しているという可能性がうかがえる。
共著者の田中辰雄・慶応大准教授は
「炎上はネット利用が拡大する上で避けられないものだと従来言われていた。しかし、実態を調査してみると現実に炎上参加しているのはほんの一握りであるとわかった。もしもそうであるならば、対策が立てられるし、解決も可能」
とコメントした。 

参照:産経ニュース「ネット炎上の原因を2万人対象に分析 「世界中から攻撃された」は錯覚だった…『ネット炎上の研究』」
https://www.sankei.com/premium/news/160723/prm1607230019-n2.html

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